赤信号同士の事故の場合、過失割合はどうなるの?
青信号で走っていた車と赤信号で走っていた車が衝突したら、基本的に青信号の車が0%、赤信号の車が100%の過失を負います。
これはご存知の方が多いと思いますが、赤信号同士だったらどうなると思いますか?
今回は、赤信号同士の過失割合をご紹介しますね。
赤信号の自動車と自動車が衝突した場合
事故状況はこちらです。
両方とも赤信号で交差点に入り、ぶつかってしまったという状況です。
「え?両方とも赤信号の時があるの?」
と思ってしまいますが(私も新入社員の時に先輩に聞いてしまいました)、信号にはどちらの信号も赤になる瞬間が数秒あります。
そうしないと、交差点の途中で信号の色が変わってしまった車と、青信号で発進した車がぶつかる事故が多発してしまうからです。
基本の過失割合は、『Aが50%、Bが50%』です。
両方とも赤ですので、過失も五分五分になります。
修正要素
Aにプラス5%
- Aの著しい過失
Aにプラス10%
- Bの明らかな先入
- Aの重大な過失
Bにプラス5%
- Bの著しい過失
Bにプラス10%
- Aの明らかな先入
- Bの重大な過失
「明らかな先入」とは、その名の通り「先に交差点に入っていた」側が有利になる修正要素です。
「先に入っていたのだから、後から来た車はすぐにそれを見つけ、衝突を回避する行動が取れたはず」という考え方から、こちらの修正要素が用意されています。
しかし、先に入っていたからといって、全てに適用されるわけではありません。
例えば、明らかなスピード差がある場合は適用されません。
Aの車が大幅速度超過をして交差点に入り、Bの車は制限速度内で注意しながら交差点に入った場合、Aの車が先に交差点に到着しますよね。
もしこんなケースでもAの先入が認められれば、制限速度を守っていたBがかわいそうです。
(どちらも信号無視をしているので、かわいそうも何もないのですが・・・)
ただ、実際の示談交渉の現場では、ドライブレコーダーや目撃者の証言でもない限り、明らかな先入は適用されません。
「赤信号同士ってそんなに発生するの?」と思いますよね。
実際のところ、「私たち赤信号同士でぶつかりました」という事故は、ほとんど見たことがありません。
そもそも、ほとんどが両方とも青信号を主張してきます。
双方が青信号を主張しているため、調査を行い交渉をした挙句に、結論が出ない・・・。
結果、「双方青信号はありえないから、痛み分けで50:50ですね」という形で、この事故状況を適用して解決することがほとんどです。
赤信号の自転車と自動車が衝突した場合
次は、自転車と自動車の事故です。
事故状況はこちら。
基本の割合は『自転車が30%、Bが70%』です。
自転車は道路交通法は軽車両の扱いですが、自動車と比べると弱い立場にあるので、過失割合も有利に設定されていますね。
修正要素
自転車にプラス5%
- 夜間の事故
- 自転車の著しい過失
自転車にプラス10%
- 自転車の重大な過失
Bにプラス5%
- 自転車が児童や高齢者
- 自転車が横断歩道通行
- Bの著しい過失
Bにプラス10%
- 自転車が自転車横断帯通行
- Bの重過失
Bにプラス15%
- 自転車の明らかな先入
自転車側も高額な賠償命令が出ることが増えてはいるものの、やはり自動車との事故については自転車側が弱者です。
自動車を運転するときは、信号無視をする自転車が飛び出してくるかも!と思って慎重に運転した方が良いですね。
まとめ
赤信号同士で衝突すると、車同士の場合は五分五分の解決です。
お互いにスピードが出ていることが多く、怪我も車の損害も大きくなりがちです。
赤信号では交差点に入らず、しっかりと停止するようにしましょうね。
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