過失割合で折り合いがつかずに、示談が長引いた際の対処法
「早く示談を解決させて、ほっとしたい」
誰でもそう思いますよね?
担当者も早く解決したいのですが、長引いてしまうには色々と理由があります。
ここでは過失交渉が長引く理由と、早期解決する方法をご紹介します。
過失交渉が長引く理由
お互いに過失割合が出てくる事故は往々にして揉めがち。
車の修理はとっくに済んでいるのに数ヶ月経っても解決しない、なんてこともあります。
「早く解決してほしいなあ」と思っていても双方の主張が平行線を辿っていると全く解決できません。
では実例を見てみましょう。
事故の状況
Bさんが一時停止をして交差点に進入したものの、右側から走行してきたAさんと衝突
基本割合が「B80:A20」(十字路の交差点、片方に一時停止のラインと標識有り、片方には無し)Aさんの速度超過は認められず、保険会社としては修正する要素が見当たらない。
Bさん「私は交差点に入る時に注意していたし、一時停止したから7割しか認められません!」
Aさん「相手の方はスピード違反があったに違いないです!一時停止せずに飛び出してきました。だから1割しか認めません」
困りましたね。
お互いの主張も事故状況も食い違っています。
こういう場合どうするのかというと、双方の保険会社の担当者が自分の契約者を説得します。
例えばこんな感じです。
Bさんの担当者「お客様のお気持ちはよく分かりますが、本当の意味で一時停止が出来ていたら衝突しなかったはずなんです。お客様の側に一時停止の標識があるのでどうしても8割は認めていただくより他ないのです」
Bさん「いくら考えても認められないです」
Bさんの担当者「それでは何か具体的にAさんが携帯電話を見ていた、とかカーナビを見ていた、とかそういうことはありませんでしたか?もしそういった行動があるのであれば10%の修正を申し入れることができます」
Bさん「…。それはありません。けどやっぱり納得ができないんです」
担当者としてもお気持ちは分かるんですけど、交渉する材料もなく行き詰まっている状態です。
自分の契約者さんと話しているので、それほど強い言葉を出すこともできません。
相手のAさんの損保担当者も同じように苦労しています。
保険会社の担当者は自分の契約者さんには強く出られないので、中々ご理解いただけないことが多いのです。
こうなってしまった場合の解決策は
- お互いに10%ずつ歩み寄る
- 現場で全員集合して話し合う
- 裁判や調停に移行する
です。
この中で一番お互いに納得ができる上に解決が早まるのは、現場で全員集合して話し合うことです。保険会社は「現場で4者面談」と言ったりします。
当事者が集合することにより、事故状況の見解の違いをすり合わせることができるので、同じ方向を向いて解決を目指すことができます。
逆に現場で話し合ってもらちがあかないとなったら、保険会社同士の話し合いではなく、一歩進んだ調停や裁判などを考えるよいチャンスです。
参考:弁護士に頼んだ後はすぐに裁判になるの?
:示談の相談をするなら弁護士?司法書士?行政書士?誰がベスト?
電話でいくら主張しあっても平行線で解決する気配がないなと思ったら、早めに「現場で集まりましょう!」と提案してみるとよいでしょう。
現場で集合することになったら?
さて、実際に現場で話し合いをすることになったら、気をつけていただきたいことが2つあります。
言いたいことをメモしておくこと
女性に多いのですが、いざ現場に集合すると尻込みしてしまって自分が言いたいことの半分も言えないという人がいます。
頭が真っ白になってしまって言いたいことを忘れてしまうという人もいます。
そうならないためにも、事前に自分の主張とその根拠をメモにまとめておきましょう。
事前に担当者と打合せをしっかりとしておく
現場で集合する前にできれば、別の場所で担当者と打合せをしましょう。
現場でどのような方向性で交渉をするのか、しっかりと共有しておかなければなりません。
へぇ~、4者面談なんてあるんだ。
でも電話で揉めてるのに、現場に集まったからって解決することってあるのかなぁ?
現場にまた行くことで相手の記憶違いがわかったりすることで、解決に向かうことも多いのよ。
私の経験だと、解決に向かう確率は「50%」ってところ。
えっ! 50%もあるんですか!
意外だったなぁ。
ちなみに残りの50%はどうなるんですか?
裁判か弁護士への委任になることが多いわ。
どちらにしろ、膠着状態からは脱出できそうね。
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