単独事故でまさかの全損

単独事故で全損

これは私が担当した、一番規模の小さい全損事故です。

全損については「交通事故で車が全損扱いになった場合に、もらえるお金まとめ」をご覧下さい。」)

全損になる事故と聞けば「大事故」を想像するかもしれませんが、中には本当に小さな事故で全損になってしまうこともあります。

その中でも一番些細な事故で全損になったAさんの事例をご紹介しますね。

Aさんは10年落ちのワゴンRに乗っていて、車両保険「15万円」だけつけていました。

とある日、Aさんが渋滞の抜け道を通っていたところ、すれ違いが出来ないほどの細い道に迷い込んでしまい、対向車が来た時に左側を塀に「ギーギー」と擦ってしまったのです。

Aさんからすると、避けなければ対向車にぶつかってしまいそうだったので苦肉の策でした。

狭い道を抜けて車から降りて見てみると、左側のフロントドアからリアドアにかけて擦り傷が付いてしまっています。

慌てて保険会社に事故報告をして、修理工場にワゴンRを持ち込みました。

私にAさんの事故が割り振られたのですぐに連絡をしました。

「この度担当させていただきます結城と申します。宜しくお願いします。お怪我はありませんでしたか?」

Aさん「大丈夫です。それより車がガリガリになっちゃって。けど車両保険に入っているから大丈夫よね?」

「うーん、A様の車両保険は15万円が限度額になっていますので、修理金額がそれ以内でしたら保険で対応できます。見積もりはもう出ていますか?」

Aさん「え!15万円しかはいっていないの?見積もりが18万円になってるんだけど!」

「そうでしたか。それではアジャスターという車の専門家を派遣しますので、お車を拝見させてください。それで実際の修理金額を確認してみましょう」

Aさん「修理代が15万円超えたら、超えた分は自己負担ってこと?そんなの困る!」

「超えたら自己負担しなければならなくなりますが、修理方法によっては車両保険の金額内で修理できる可能性はゼロではないと思いますので、まずはお車を拝見させていただいてからお話をしましょう」

Aさん「わかったわ!じゃあ早く見に来てね!」

その日の内にベテランアジャスターにAさんの車を見てもらったところ、修理代はアジャスターが見積もりを作っても18万円はかかる、とのことでした。

私たち保険会社からするとAさんの車は「全損」です。

車両保険15万円と全損の臨時費用1万5000円を保険金としてお支払いし、車は保険会社がもらい受けることになります。

しかし、保険会社のアジャスターが作る見積もりって実は「定価」なのです。

日用品や家電ってほとんど定価で買うことはありませんよね。

車の修理代だって保険を使わない人は定価の30%オフぐらいになることがあります。

数年前、私が示談担当者ということを隠してフロントガラスの交換をしてもらおうとしたところ、2種類の見積もりが渡されて「保険使用 130,000円、自費修理 80,000円」と書かれていました。

全ての修理工場さんがそういう訳ではないのですが、多くの修理工場が「保険を使う」となると定価の見積もりを作成するので割高になります。

(詳しくは「保険を使うと車の修理代が割高になるって本当?」をご覧ください。)

だから、アジャスターはAさんの修理工場に「このままでは全損になって、車は保険会社が引き上げなければならないから、うまいことやってよ」と交渉してくれて無事に147,000円で修理してもらうことができました。

Aさんに保険金を支払う際に聞いてみたところ、保険料を安くしたいから車両保険の金額を低く設定してしまったそうです。

Aさんはこれに懲りて、車両保険の保険金額を30万円に引き上げると言っていました(車が古すぎるとつけられないかもしれませんがAさんは大丈夫だったようです)。

皆さんも、車両保険の設定を低くしすぎるとちょっとした事故で全損になってしまうので、できれば市場価格程度にしておきましょうね。

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