駐車車両のドアが突然開いてぶつかった場合、過失割合はどうなるの?
今回の事故形態は通称「ドア開放事故」と言って、「自動車 対 バイク」ではたまに見かける事故ですが、「自動車 対 自動車」はレアケースです。
そのため交通事故の判例集である「判例タイムズ」には載っていな事故になります。
私は現役時代5回ほど担当したことがありましたが、結構揉めました。
ここでは、一般的な過失割合と私が担当した案件の過失割合をご紹介しますね。
バイク事故の判例を準用して解決「80:20」スタート
判例タイムズの「自動車 対 自動車」の項目にはこの事故形態は載っていないのですが、「自動車 対 バイク」との事故の項目に掲載されています。
それによると、「自動車:90%、バイク:10%」です。
今回は自動車同士の事故なので、直進車に10%加算して「80:20」となります。
なんで10%加算するのか、と簡単に言えば慣例です。
バイクは自動車よりも交通弱者という観点からこの「90:10」が設定されているので、交通弱者とは言えない自動車は「10%加算」されます。
まずは「80:20」からスタートし、修正要素があれば適用していきます。
大体適用されるのが「直前ドア開放」です。
「子供が急にドアを開けた」ような場合、予見することも回避することもできないですよね。
だから「10%修正」して「90:10」、となります。
私が判例タイムズを準用して解決したドア開放事故は5件中3件で、そのうち2件が「90:10」での解決でした。
駐車場のドア開放は「100:0」
いきなり断言しましたが、これはあくまでも私が担当した案件であって、過去の判例ではありません。
私が担当して「100:0」になった事故は駐車場で起きた事故でした。
私の契約者 Aさんは駐車スペースから前進して走り出したところ、隣に停めてあった車(Bさん)の後部座席のお年寄りが急にドアを開けて、車の左側後方に接触した、というものです。
「双方動いていたら過失が生じる」とよく言いますが、この時ばかりは私も戦いました。
だって、駐車場で停止している車がドアを確認せずに開けた場合、相手が動いてようが動いてなかろうが接触しますよね。
この場合は「動いていたから過失が発生する」は通用しないと思った訳です。
結局、「ドアを開けたBさん:100% ぶつけられたAさん:0%」で解決できました。
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