弁護士が仕事を引き受ける基準は?
交通事故に遭って弁護士に示談交渉を依頼する場合、どのようなケースであっても弁護士は引き受けてくれるものなのでしょうか。
交通事故にもいろいろなケースがあります。小さな事故もあれば大きな事故もあります。
また、依頼者にもいろいろな人がいます。丁寧に対応する依頼者もいれば、横柄な態度の依頼者もいます。
このように、ケースも当事者もいろいろな交通事故のことですから、弁護士も時には断ることがあります。
依頼者にしてみれば、何とか助けてほしいという必死の思いで弁護士に依頼に行っているわけですから、断られると大問題です。
弁護士が仕事を引き受ける基準があるなら、是非とも把握しておく必要があります。
話がわかりやすい人は好まれる
交通事故の依頼者にはさまざまな人がいます。
当初に法律相談に行って、事件処理の依頼をしたときに、弁護士に好まれる依頼者はいるのでしょうか。
依頼者は、法律相談時に、弁護士がどのような対応をするかを観察しているものです。
説明が丁寧でわかりやすいかどうか、物腰や態度はどんな感じかなどを見ているでしょう。
このことは、弁護士の方も同じです。
依頼者の言っていることがわかりやすいか、筋が通っているかなどを観察しています。
また、依頼者が弁護士に法律相談をする際、弁護士が依頼者に対して何らかのアドバイスをしたり、質問をすることがあります。
そのようなとき、依頼者は、きちんと話を聞くことが出来る人もいますが、そうではない人もいます。
中には、弁護士の話を全く聞かずに、自分の言いたいことばかりをまくし立てる人もいます。
当然、弁護士にしてみれば、自分の話をきちんと聞いてくれる依頼者を好みます。
このように、自分の言いたいことをきちんと話せる人や、人の話をきちんと聞ける人は弁護士に好まれます。
常識的な対応が出来ることが必要
弁護士に法律相談をする際、弁護士は依頼者の話し方などを見ていますが、それ以外にも常識的な対応をしているかどうかなども見ています。
たとえば、普通に挨拶が出来るかとか、きちんと丁寧語を使っているかどうか、ゴミを散らかしたりしないかなどのことです。
相談者の中には、突然弁護士事務所に入ってきて、ため口で話をし始めたり、自分の買ってきたコンビニのゴミなどを散らかす人なども中にはいます。
このような非常識な対応をとると、弁護士は先が思いやられるので、その人の事件を受けようとは思いません。
そこまで酷くなくても、普通に挨拶が出来ることくらいは必要です。
こんにちは、とか、よろしくお願いします、などの言葉はかけられると良いでしょう。
相談が終わったら、ありがとうございました、などの言葉を出しましょう。
当たり前のことですが、当たり前のことが出来ない人がいるので、弁護士は断りたくなるのです。
なお、子どもがいる場合に子どもを連れて行くことは、必ずしも非常識ではありません。
法律相談に行く場合には、事前に子どもを連れて行っていいかどうかを確認し、良いと言われたら子どもがぐずらないようにおもちゃやお菓子、お水などを持参して法律相談に行くと良いでしょう。
弁護士からの連絡にはきちんと対応することが必要
弁護士が事件を受けたくない人のタイプに、連絡がつきにくい人がいます。
たとえば、弁護士や電話をしても全く出てくれず、折り返しの連絡も無い人です。
メールをしても返事もありません。
こうなってくると、最終的には手紙を送るしかなくなってしまいます。
このようなことになると、非常に事件が進めにくくなります。
そのため、弁護士は連絡がつきにくい人からは、出来れば始めから依頼を受けたくないと考えます。
弁護士に事件を依頼する場合には、きちんと連絡があったら対応することが大切です。
そのときにはすぐに電話に出られなくても、その日中か翌日には連絡を入れるようにしましょう。
無理な主張をする人は嫌がられる
弁護士が事件を受けたくないタイプの依頼者として、無理な主張を押し通そうとする人がいます。
交通事故の事件処理においては、出来ることと出来ないことがあります。
たとえば、依頼者がどんなに「自分の過失を0にしてくれ」と言ったとしても、それは出来ないことがほとんどです。
また、ムチ打ちの事案などで「絶対に後遺障害の認定をとってくれ」と言って、弁護士が最大限努力しても認定が受けられなかったら、弁護士に向かって怒鳴りつける人もいます。
軽微な事案で「最低でも慰謝料500万円はとってくれ」などと言われても、実際には無理な相談です。
交通事故には法的な基準があるので、ケースに応じてだいたいの賠償額は決まっているからです。
このように、自分の主張を押し通そうとして無理なことを押しつけてくる依頼者は弁護士に嫌がられます。
弁護士に事件を依頼するなら、きちんと弁護士の法的なアドバイスを聞いて、法的に出来ないことは出来ないときっちり認識して受け入れることが必要です。
感情的になりやすい人は嫌がられる
弁護士に事件処理を依頼する場合、感情的になりやすい人がいます。
たとえば、弁護士が相手方任意保険会社から聞いた内容を依頼者に伝える際、依頼者が「そんなことを言っているのか!」と突然怒り出して、弁護士に対して「お前がそう言っているのか!」「反論しないのか!」などと言って怒鳴りつける人もいます。
弁護士が「私が言っていることではなく、保険会社が言ってきた内容です」と言っても、なかなか聞く耳を持ってくれません。
これでは、弁護士は非常に事件を進めにくいです。
弁護士に事件を依頼したいなら、感情的になりすぎないことが大切です。
報酬が少ない場合は断るのか
弁護士は、報酬が少ない事件は断るのでしょうか。
たとえば勝てる見込みが少ないケースや、小さい事件の場合には弁護士が引き受けてくれないのかが問題です。
この点、弁護士によって対応はかなり異なってきます。
確かに、報酬が少ない場合、断る弁護士は一定数います。
はっきりと「報酬が少ないから受けられない」とは言いませんが、何らかの理由をつけて断ってくることが多いです。
いったん弁護士に断られてしまうと、相談者としては「もう自分の事件など受けてくれる弁護士はいない」と思い込んで諦めてしまうことがあるので、重大な問題になります。
また、断りはしないけれども、やる気を出さずに適当に処理してしまう弁護士もいます。
どうせがんばっても勝てる見込みがないのだからと思うと、弁護士としてもやる気が出ないからです。
ただ、報酬が少なくても、やる気を出してがんばってくれる弁護士はいます。
そのような弁護士は、もちろん報酬が少ないからと言って断るようなことはしません。
そのため、自分の側が不利になっていて勝てる見込みが少ない場合や、小さな事件で弁護士の報酬が少ない事件の場合には、それでも分け隔て無くしっかりと取り組んでくれる良い弁護士を探すことが重要です。
なお、とにかく弁護士を探したい場合には、法テラスを利用するのも1つの方法です。
法テラスなら、報酬が法テラスの基準によって自動的に決められますので、報酬額が少ないからという理由で弁護士に断られることはありません。
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