玉突事故で全損になった事故例
被害者さんも加害者さんも、そして私たち示談担当者も嫌なのが「全損」です。
(全損については「交通事故で車が全損扱いになった場合に、もらえるお金まとめ」をご覧ください。)
全損になって喜ぶ人はいません。
今回は私が担当した玉突事故による全損例をご紹介します。
(玉突事故については「玉突き事故の場合、過失割合はどうなるの?」をご覧ください。)
居眠り運転のトラックが追突、4台が全損
全損事故の王道とも言える事故でした。
そして、私が担当した中では一番全損台数が多い苦い思い出の事故です。
まずは事故状況をご説明します。
車の往来が激しい国道で信号待ちしている車列に居眠り運転をしていた大型トラックがノーブレーキで追突しました。
信号では、普通乗用車や軽自動車などが10台以上停止中。
そこに大型トラックがノーブレーキで突っ込んだのです。
合計5台が被害にあいました。
幸いにも死者は出ませんでしたが、一番最初にぶつけられた普通乗用車の運転者さんは両足骨折の重傷です。
合計8人の怪我人が出ました。
もちろん車は大破しています。
1番の車は前と後ろ、横が壊れてしまい「一目全損」という「物理的に修理は不可能」な状態になっていました。
2、3、4は「経済全損」といって「修理は不可能ではないけど、車の時価額よりも修理代が高額になる」という状態です。
私は大型トラックの担当でした。
事故報告書を見ただけで ぐったりでした。
しかし、契約確認書を見てびっくり、なんと大型トラックは対物を「300万円」しか加入していなかったのです。
今回の、被害は自動車が5台に、ガードレールです。
しかも4台が全損です。
対物の300万円を超えるまでは私たち示談担当者が、交渉できますが超えた時点で交渉できなくなってしまいます。
結局この事故では1、2、ガードレールで300万円を超えてしまい私は交渉のテーブルから降りました。
残りの被害者さんとの時価額の交渉は全て大型トラックの会社担当者が行ったようです。
示談結果を聞いてみると、3と4の被害者さんは保険会社が提示する時価額よりも低い額で示談をしたようです。
私はトラック側の担当者ながら、少し被害者さんがかわいそうになりました。
こういう悲しい目に遭わないためにも、車両保険はエコノミータイプ(車対車)で良いので加入しておいたほうが良いかもしれません。
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