示談担当者ならココを見る。ロードサービスの選び方。
自動車保険には各社ロードサービスがついています。
ロードサービスとは事故や故障の時にレッカー車やクレーン車を手配してくれたり、ガス欠の時にガソリンを届けてくれたりするサービスです。
どの保険会社にもほぼ無料で付いているサービスですが、実は保険会社によってサービス内容が異なります
また同じ保険会社内でもサービス内容に差があることもあります。
ここではロードサービスの種類や差についてご紹介しますね。
さらに、元示談担当者の立場から見たロードサービスの選び方もお教えいたします。
代表的なロードサービス
まずは代表的なロードサービスをご紹介します。
レッカーサービス
事故や故障などで車が自走不可の状態になった時にレッカーで牽引する費用です。
保険会社によって費用や距離に上限が設けられています。
距離の場合は15キロから無制限まで。
金額は10万円から15万円までと保険会社によって幅があります。
ガス欠お助けサービス
一般道や高速道路でガソリンがなくなって停止してしまった場合や、今にも止まりそうな場合にガソリンを持って駆けつけてくれるサービスです。
出張費は各社無料ですが、ガソリン代は実費になることが多いです。
高速道路上でのガス欠の場合はガソリン代が無料だけど、一般道は有料、という会社もあれば全て無料、という会社もあります。
すべての保険会社が、自宅やそれに類する場所でのガス欠の場合は対応不可ですので、ご注意ください。
パンク時のスペアタイヤ交換サービス
パンクした時に、備え付けのスペアタイヤに交換してくれるサービスです。
多くの会社が30分以内の作業の場合、無料です。
落輪お助けサービス
側溝などにタイヤが落ちてしまい動けなくなった時に引き上げてくれるサービスです。
多くの保険会社が30分以内の作業は無料となっています。
キー閉じこみお助けサービス
鍵を中に入れたまま外からロックをかけてしまった時に出してくれるサービスです。
ほとんどの保険会社が30分以内の作業であれば無料です。
臨時宿泊費用、帰宅費用
事故や故障の際に車に乗っていた人、全員分の宿泊費用や帰宅費用を補償するサービスです。
一人当たり宿泊費用は1泊1万円から1万5000円、帰宅費用は2万円程度と設定している保険会社がほとんどです。
車両搬送費用
事故や故障で車が自走不可の状態となり、自宅近くの修理工場まで運びたい時にキャリアカーなどで運送する費用を補償してくれます。
5万円から限度額なしと、保険会社により幅が広くなっています。
ロードサービスは何を基準に選べばよいのか?
さてこれだけ種類があるロードサービス、どれを重視したら良いのか迷ってしまいますよね。
ずばり、私がおすすめするのは「ガス欠のガソリン代が無料」のロードサービスです。
実はそれ以外のロードサービスは付いてさえいれば、上限額が少ない会社でも自己負担が発生する可能性が低いからです。
その理由をじっくりご説明します。
レッカー代は実はそれほどかからない
「ロードサービスと言えば、レッカーなんだからレッカー代限度額なしとか、限度距離が長い方がいいんじゃないの?」
と思う人が多いと思います。
しかし、実はそんなにレッカー代ってかからないので、上限なしでなくても問題ないんです。
私が働いていた会社の当時のレッカーサービスの上限は「15万円」でした。
業界では決して高額な無料限度額ではありませんでしたが、私が働いている間にサービス上限を超えたレッカーは1つもありません。
というのもレッカーは「最寄りの修理工場まで牽引する費用」なのでよっぽど山奥の人里がない場所で自走不可とならない限りは、平均的な限度距離や限度額の範囲内でことたりるのです。
万が一オーバーしてしまった場合も、自動車保険に自動的についている事故付随費用特約や、車両保険からレッカー費用が支払われるので自己負担が発生するケースはレアです。
パンクやキー閉じ込み、落輪はどの会社も違いはない
パンクやキー閉じ込み、落輪といった車両トラブルの作業はほとんどが無料、もしくは30分以内の作業は無料です。
これらの作業が30分を超えることはほとんどありませんので、どちらを選んでも自己負担が発生することはほぼないでしょう。
臨時宿泊、帰宅費用もついていればオッケー
これらのサービスは各社ともに上限額に大きな違いはありません。
ほとんどが宿泊費用1万円、帰宅費用が2万円の設定なので、このサービスさえついていれば問題ありません。
車両搬送費は以外と安い
これは自走ができなくなった車を自宅近辺の修理工場までキャリアカーなどで搬送する費用です。
最低5万円から限度額なしと、会社によって大きな違いがあります。
多くの会社が10万円です。
5万円と限度額なしだったら限度額なしのほうが魅力的、ですが実はそれほど費用がかかりません。
私が担当した案件では秋田県から福岡県まで搬送する費用が「5万円」でした。
ほぼ日本列島を縦断する距離を搬送しても5万円で済むので、自家用車でしょっちゅう超長距離を移動することがある人以外は5万円ついていれば大丈夫でしょう。
ガス欠サービスは自己負担が発生
ガス欠って色々な車トラブルの中では一番誰しも直面する可能性がありますよね。
うっかり入れ忘れることもあれば、高速道路や一般道上で中々ガソリンスタンドがないこともあります。しかし、各社のロードサービスには「10リットルまで無料」と「ガソリン代が有料」の2種類あります。
ガス欠サービスだけは、サービスが付いていても「ガソリン代が有料」の場合は即座に自己負担が発生します。
だから『ガソリン代10リットルまで無料のロードサービス』をおすすめするのです。
まとめ
ロードサービスは各社違いがあり選ぶのが大変そうですが、どの会社もサービスさえついていれば自己負担が発生することはありません。
しかし、ガソリン代だけはサービスがついていてもガソリン代は有料の場合は即座に自己負担が発生します。
これまでにガス欠になった経験がある人は「ガソリン10リットル無料」の会社を選ぶと良いでしょう。
「ガス欠にならないように日々気をつけています」という人は、各サービスがついているものであればどれを選んでも問題はありません。
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