あなたならどうする?加害者へ望む罪

裁判所

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加害者への処罰の仕組み

交通事故に遭い、怪我をして通院をして、警察に診断書を提出すると「物損事故」から「人身事故」の扱いに切り替わります。

人身事故になると怪我をさせてしまった「加害者」は行政罰(免許取り消し等)刑事罰(罰金や懲役)を受けることになります。

物損事故でも道路交通法違反があれば罰則が適用されますが、それほど大きな罪にはなりません。

しかし、人身事故の罰則は幅が広く、死亡事故ともなると免許取り消しだけではなく交通刑務所で刑に服すこともあります。

その量刑の重さには被害者の怪我の程度や運転の危険さとともに『被害者の意思』も加味されます。

加害者への罰はある程度、被害者が決めることができるのです。

加害者って?

そもそも、この「加害者」とは誰か、というと怪我をさせてしまった側の運転手です。

一般的な加害者というと、過失割合が多い怪我をさせてしまった人のことを指しますが、自賠責保険上の加害者とは、単純に怪我をさせてしまった運転手のことを指します。

これは仮に過失割合が1:9で自分に過失が少ない場合でも、過失の多い方が怪我をした場合は、自分が加害者にとなります。

しかし、このように過失割合が少ない「加害者」はいくら被害者が処罰を望んだところで、検察側が処罰不要とみなし罰を受けることはほとんどありません。

被害者が処罰を望んで、その意思が尊重されるのはあくまでも「事故の責任が大きい加害者」です。

検察から加害者への処罰を聞かれたら?

交通事故が発生し、しばらくすると検察から「加害者への処罰をどうしますか?」と聞かれます。

「加害者さんはわざとやったことではないけれど、こんなに辛い思いをしているのだから罪を償ってほしい」

「そうは言っても、厳罰を願いますなんて大人気なくて言えない」

多くの被害者さんはこのように複雑な心境になることでしょう。

どうすればよいのか、迷ってしまいますよね。

選択肢は下記の3つです。

  • 「厳罰を望む」
  • 「処罰を望まない」
  • 「検察に任せる」

個人的には、自分の感情に従ってありのままの思いを述べればいい、と思います。

事故を起こしてしまったことに対して反省をしており、真摯に対応している加害者で、自分の気持ちが収まっているのであれば「処罰は望みません」と言えばよいと思います。

逆に、まったく反省の色が見えない加害者には処罰を望んでもよいでしょう。

私の経験では、お怪我が軽症の場合はほとんどの人が「処罰は望みません」とおっしゃいます。

これは、保険会社も加害者も被害者さんへの誠意を尽くしているからです。

重症被害者さんも、加害者がきちんと対応していれば処罰は望まない、とおっしゃる方が少なくありません。

しかし、加害者が被害者さんへの誠意を尽くさずにお座なりな対応をしている場合は、軽症でも「厳罰を望みます」という被害者さんが多いです。

例外的に、事故後にいくら誠意ある対応をしても厳罰を望まれる加害者もいます。

飲酒運転や大幅なスピード超過などの、あからさまな違反運転をしている加害者です。

そういう加害者には問答無用で厳罰を望んでもよいのではないでしょうか。

俺の時は向こうが赤信号で突っ込んできたからなぁ。

0:100だったし、車は廃車になるし、めちゃくちゃ痛かったし、厳罰を望もうと思ったな。

それで、結局どうしたの?

何か相手がすごく反省してたし、家族もいるみたいだったけど、でも嫌な思いしたし・・・

そんな事考えていたら、もうわかんなくなっちゃって、「検察に任せます」って言いました。

それでいいと思うわ。

色々考えて出た結論だしね。

みなさんも、もし加害者の罪を問われたら自分の感情をありのままに伝えるといいと思います。

それでは、今日も安全運転で!

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